韓国政府がベンチャーを国家成長戦略の中心に据え、2030年までにAI・ディープテックのスタートアップ1万社を育成し、ユニコーン・デカコンを50社創出する。
中小ベンチャー企業部は18日、関係省庁合同で「ベンチャー4大強国跳躍総合対策」を発表した。今回の対策は、個別分野や断片的課題の補完にとどまらず、技術・地域・人材・資本の四つの観点から国家成長戦略の中心をベンチャー中心へ再編した初の総合対策である。
まず政府は、確保する約5万枚規模のGPUの一部をベンチャー・スタートアップの研究開発と実証に戦略的に配分する。AI・バイオ・コンテンツ・防衛産業・エネルギー・先端製造など6大戦略産業を中心に政策パラダイムを転換し、2030年までにAI・ディープテックのスタートアップ1万社を育成する計画だ。さらに「次世代ユニコーン発掘・育成プロジェクト」を通じて、企業当たり最大1000億ウォン規模の段階別投資・保証により2030年までに総額13兆5000億ウォンを支援し、国民成長ファンドと連携した大規模なフォローオン投資と金融支援も継続する。
◇AI・ディープテック育成…「誰もが起業に挑戦」
オープンイノベーションを段階別成果に連動するマイルストーン方式へ転換し、協業ハブと成果共有モデルを構築して、革新ベンチャーの技術成果が産業市場へつながるよう支援する。あわせて、創業企業製品の公共調達制度をベンチャー企業の製品・サービスまで拡大し、中・後期ベンチャーの公共市場（B2G）進出を促進する。
米国シリコンバレーを皮切りに、東京、シンガポール、ロンドン、ニューヨークなど主要なイノベーション拠点にスタートアップ・ベンチャーキャンパスを構築し、ソウルにはグローバル起業ハブを造成する。
失敗が資産となる再起業支援も強化する。「再挑戦応援本部」を新設し、全国19カ所の地域別再挑戦総合支援センターを中心に、再挑戦に親和的な社会的文化を広める。2030年までに1兆ウォン規模の再挑戦ファンド造成を推進し、保証債務を返済できなかった創業者の再起業新設法人にも技術保証を新設する一方、ベンチャー投資の連帯責任制限を拡大して、失敗後の再挑戦のハードルを大幅に下げる。
ローカルベンチャーのイノベーション拠点高度化にも取り組む。5極3特を中心に地域の起業都市10カ所を造成する。地域起業の拠点ハブであるスタートアップパークを拡充すると同時に、創業・経営支援センター（창경센터）を中心に地域起業プログラムを集中的に支援する。圏域別の地域起業フェスティバルも開催する。TIPS選定時に地域企業へ最大50%を優先配分し、投資要件を緩和し、KAISTなど理工系特性化大学と連携したディープテック創業拠点とグローバルスタートアップセンターを非首都圏へ拡散する。
若者なら誰でも挑戦できる「みんなの起業プロジェクト」を通じて、年間1000人の予備起業家を発掘し、段階別のコンペで起業ルーキー100人を選抜して事業化と資金調達を支援する。あわせて、ベンチャー企業のストックオプションを取締役会決議で付与できるよう改善し、時価未満付与の上限を5億ウォンから20億ウォンへ拡大するなどインセンティブを強化して人材流入を促進する。
◇投資・回収・再投資の好循環エコシステムを構築
母体ファンド2.0時代に向け、誰もが参加できる投資プラットフォームも構築する。年金基金・退職年金専用の国民口座を新設し、母体ファンドが損失を優先負担する。あわせて財政出資拡大と存続期間延長の根拠を整備し、プラットフォーム機能を強化する。さらに、府省横断で参加する母体ファンド運用委員会を構築して運用の透明性と戦略性を高め、法定基金・退職年金のベンチャー投資参加とグローバル資金流入も積極的に促進する。
金融規制をベンチャー出資に親和的に改編し、民間資本の参加を拡大する。銀行の政策ファンド出資時にリスクアセット比率（RW）適用のガイドラインを整備し、証券会社は大手IBを中心に、非上場ベンチャー投資を含むリスクマネーの義務供給を推進する。あわせて、外部資金の募集・海外投資の規制緩和を通じて、コーポレートベンチャーキャピタル（CVC）の活性化と大企業・中堅企業の戦略的投資を促進する。
最後に、投資・回収・再投資へとつながるダイナミックなエコシステムを造成する。中小ベンチャー企業のM&Aプラットフォームを高度化し、発掘・アドバイザリー・金融を総合支援し、M&Aファンドと保証を大幅に拡大する。とりわけM&A保証は2025年300億ウォン水準から2030年に2000億ウォンまで規模を拡大する。市場需要に対応し、一般セカンダリー、LP持分の流動化、コンティニュエーションファンドなど多様なセカンダリーファンドを拡大造成し、ベンチャー投資の中間回収市場を活性化する。