「小商工人、中小企業が回復を超え、データとAI革新を基盤に『成長』できる2026年をつくる。ベンチャー投資40兆ウォン時代の開幕も主導する。」
韓聖淑（ハン・ソンスク）中小ベンチャー企業部長官が17日、世宗市の政府世宗コンベンションセンターで開かれた2026年度業務報告発表ブリーフィングでこう述べた。韓長官は「中小・ベンチャー・小商工人の成長はしごの復元」というビジョンの下、▲活気ある小商工人 ▲創業・ベンチャーの活性化 ▲製造中小企業の革新 ▲共生成長エコシステムの構築の4大課題を示した。
◇「データ基盤の小商工人の成長、ベンチャー投資40兆時代を主導」
まず小商工人と関連して若者が率いる「ローカル起業家」を1万社発掘し、1000社をローカルクリエイターなど「ローカル企業家」として育成する。「ローカル創業タウン」を通じて交流・協業などを支援し、ローカル創業の地域支援比重を90%まで拡大する計画だ。今年、官庁横断で開催した「コリアグランドフェスティバル」を来年は地域・大企業・外国人まで包摂する「グローカル」行事として推進する。Kポップ、地域観光などと連携し、内外の来訪者が集まるグローバル商圏・市場も育成する。
小商工人の業種・能力水準に合ったカスタマイズ型デジタル支援戦略も策定する。MUSINSA、カカオなど民間プラットフォームと協業し、有望ブランド小商工人3500社のオンライン成長を支援する。借入を保有する小商工人300万人の危機兆候を常時モニタリングし、危機が捕捉された小商工人にはAIに基づく経営分析とオーダーメード型政策に乗り出す。
創業・ベンチャーの活性化にも積極的に取り組む。オーディション方式の「みんなの創業プロジェクト」で創業ルーキーを年100人選抜し、創業・投資を連携支援する。「再挑戦応援本部」を本格運営し、再挑戦スタートアップへの保証、融資、ファンドなどの支援を大幅に強化し、支援対象も現在より幅広く規定する計画だ。
地域拠点の創業都市を来年5カ所、2030年までに10カ所造成し、インフラ、人材、事業化、ネットワーキングから官庁横断の協力を通じて集中的に支援する。2030年までに地域成長ファンドを総3兆5000億ウォン規模で造成する。
韓長官は、アドベンチャー投資家が牽引するベンチャー投資40兆ウォン時代の開幕も主導すると強調した。年金基金・退職年金、金融機関および機関投資家など多様な投資主体がベンチャー投資市場に流入できるよう、制度と税制を改編し、民間のベンチャー投資誘因構造を強化する。
前年比58%増の1兆6000億ウォンの政府母体ファンドをベンチャー投資市場の呼び水として供給する。母体ファンドに年金基金・退職年金などが出資できる国民勘定を新設し、母体ファンドが損失を優先負担して民間のベンチャー投資参加の拡大を後押しする計画だ。「次世代ユニコーン発掘・育成プロジェクト」も本格化し、AI・ディープテックスタートアップの成長を支援する。
◇「中堅・中小のAX支援、公正な企業成長エコシステムを構築」
中小企業のAI大転換（AX）などを通じた製造中小企業の革新も支援する。中小製造スマート工場を2030年までに1万2000件構築する。来年は先端AIスマート工場430件、Kビューティーなど中小企業が強い分野のスマート工場585件、サムスンなど大企業と中小企業間の共生型スマート工場270件を構築する計画だ。地域中小企業AI大転換プロジェクトも7つの地方政府と共に推進する予定だ。中堅企業への跳躍に向けたジャンプアッププログラムも拡大する。
R&D予算を「稼ぐR&D」にも重点投資する。VCの投資を受けた革新スタートアップに政府が連携支援するTIPSプログラムを年1200社へ拡大する予定だ。韓国型中小企業技術事業化専用事業（STTR）も導入する。新設される「民官共同技術事業化」R&Dは企画段階で技術・市場検証を義務化し、R&D優秀成果企業160社には最大1億5000万ウォンの「技術事業化パッケージ」を支援する予定だ。
Kビューティーなど中小企業が強い消費財分野の輸出拡大にも取り組む。特に消費財輸出の戦略品目を来年180個、2030年までに500個発掘し、輸出支援事業に優先選定して入店・マーケティングを支援する予定だ。
最後に、正当な成果を得られる企業の共生エコシステムの造成にも積極的に取り組む。「韓国型ディスカバリー制度（証拠開示制度）」を導入して現場に定着させ、技術流用企業に対して行政制裁・課徴金・損害額拡大など強力な制裁手段を導入する。あわせて、技術流用・不公正取引企業の公共調達入札を制限し、金融、R&Dなど政策支援の対象から除外する。不公正取引被害救済基金も新設する。公正取引委員会が徴収した課徴金を原資に、公正取引委員会とともに被害中小企業の訴訟費用や経営安定資金などを支援する。
韓長官は「今年は中小企業・小商工人の危機克服と回復の成果を上げたとすれば、来年からは成長へと進むべき時だ」とし、「中小ベンチャー企業部が中小・ベンチャー・小商工人の成長はしごを復元するため最善を尽くす」と語った。