これまで根拠規定がなく事実上不可能だったアンモニア活用による水素生産が可能になる見通しだ。忠清北道グリーン水素産業規制自由特区の実証を通じて技術の安全性と信頼性が確認され、アンモニアを水素抽出の原料として使用できる法的根拠が整備された。
中小ベンチャー企業部・気候エネルギー環境部・忠清北道は、特区の実証結果を踏まえ、アンモニア基盤の水素生産・活用施設の安全性が公式に検証されたと7日に明らかにした。
韓国ガス安全公社は気候部とともに、関連する安全基準である「水素抽出設備の製造に関する施設・技術・検査基準」も改正した。今回の措置は、毒性ガスであるアンモニアをより安全に取り扱い、産業的活用を拡大できるよう制度的な障壁を解消したものと評価される。
これまで水素抽出設備は都市ガス、LPG、メタノール・エタノールなど炭化水素系燃料のみを使用するよう規定されており、アンモニアを原料とする水素生産には法的根拠がなかった。忠清北道の特区はこの制約を克服するため、2024年9月に国内初のアンモニア基盤の水素生産・活用施設を整備し、実証運用を通じて技術的安定性を立証した。
これにより、11月28日に改正された水素抽出設備基準には、アンモニアを原料として使用する設備を適用対象に含め、毒性ガスの取り扱いに必要な材料・構造・装置・性能基準などが新設された。今回の基準改正でアンモニア熱分解方式の水素抽出が制度的に認められ、商用化の可能性が開かれた。
今回の成果は中央政府と自治体が協力した結果であり、アンモニア基盤のモジュール型水素生産プロセスの構築と安全基準の開発を主導した事例は今回が初めてだ。イ・ヒョンジョ特区革新企画団長は「アンモニア基盤の水素事業の商用化が促進されれば、韓国の水素産業の裾野拡大とカーボンニュートラルの実現に重要な原動力となる」と述べた。