スマート養殖技術企業「アガビタ」がTheVenturesからシード投資を誘致したと4日に明らかにした。
アガビタは非接触ビジョンAI技術を基盤に、養殖魚の個体計測、モニタリング、予測、制御を統合する全ライフサイクル型スマート養殖運用体制を開発するスタートアップである。現代自動車グループの自動運転子会社である42dot出身のキム・ギソク代表が創業した。
韓国の養殖業は、漁村人口の減少や気候危機に伴う水温上昇と新たな疾病の発生により、一部の養殖場で集団へい死が起きるなど、産業全体で危機が高まっている。アガビタは、こうした問題を解決するため、最小の人員でも高付加価値魚種を安定的に養殖できるAIベースの「全ライフサイクル運用体制」構築を目標としている。とりわけ産業化の難度が高いクロマグロなど高付加価値魚種の養殖技術を第一のプロジェクトに選定し、技術力を実証する計画だ。
今回の投資資金は、養殖魚の実証養殖場の設備構築、ビジョンAIベースの計測・行動予測モデルの高度化、スマート養殖データの標準化研究、日本・オーストラリアなどグローバルな養殖先進国を対象とした事業化準備に投じる。アガビタは高付加価値魚種を中心とするグローバルな実証事例を迅速に確保し、国家単位のコンソーシアムと連携して、養殖産業の標準化・現場適用技術の普及を推進する計画である。
キム・ギソク・アガビタ代表は「アガビタの中核競争力は、水から取り出すことなく個体情報を把握する非接触式管理技術だ」と述べ、「韓国で始まった全ライフサイクル養殖運用体制を基盤に、アガビタのスマート養殖技術をグローバル標準として広めていく」と語った。
アガビタは11月にKAISTとともにAIベースの水産生態系管理体制構築に向けたコンソーシアムを組成するなど、産学官の協力を基盤に研究開発を強化している。