8日から2026年1月31日まで、アン・ボンギュン作家の展覧会がサムスン駅のグランドインターコンチネンタルソウルパルナスホテルのロビーギャラリー「True Luxury with ART（トゥルー・ラグジュアリー・ウィズ・アート）」全館で開かれる。
アン・ボンギュン作家は触覚的テキストとイメージを扱う作家である。キョンギド・ヨンインにアトリエを構え、20回の個展と国内外のビエンナーレ、トリエンナーレ、アートフェアなどに作品を出品し、旺盛に活動してきた。
作家は、文字がびっしり刻まれた古い考古学的碑文の独特なイメージを借り、視覚的な重量感や形態の造形性を画面に再構成することに重点を置いている。1枚の画面に東洋的な書、書刻、篆刻を引き込み、文学的内容の陰刻と陽刻テキスト、イリュージョン絵画を組み合わせ、イメージとテキストの関係を扱うのである。
作品には、自然のメタファーとしてチョウ、カタツムリ、貝などの小さな生命体も登場する。生命体が堅く刻印されたテキストを押しのけて軌跡を作り、歴史と文明、自然に対する思索的な空間を再構成する。
制作手法は、キャンバスの前面にモデリングコンパウンドを用いて古い碑文のような文字を築造する。続いて複数の層で着色して重ね、再び削り取る工程を繰り返す。
観覧者は、現れては消える文字板のイメージから記憶と忘却を経験し、文明と自然が調和した仮想的場面を視覚的かつ触覚的絵画として鑑賞できる。
美術評論家のチェ・テマン（国民大学教授）は「グラインダーで刻んだ文字が生み出す質感は触覚的想像力を刺激する」と述べ、「触覚的想像力は、画面がでこぼこの質感を備えているためでもあるが、消された文字が生み出す立体的表面とその地表をたどりながら、形態と深さを知覚するよう導くという意味だ」と説明した。
一方、グランドインターコンチネンタルソウルパルナスホテルは、美術企画社StART ART KOREAとの協業により、ロビーギャラリー「True Luxury with ART」で、イ・ウファン、イ・ベ、イ・ガンソ、パク・ソボ、キム・チャンニョル、キム・テホ、キム・ビョンジョンなど韓国を代表する作家や、ジュリアン・オピー、アレックス・カッツ、ジム・ダインなど海外作家の作品、画壇のブルーチップ作家を紹介してきた。