韓国政府が中国産のめっき・カラー鋼板に対する反ダンピング調査に着手する。
産業通商部貿易委員会は28日、東国CM、KG Steel、セアCMの3社が中国産めっき・カラー鋼板のダンピング調査を要請したことに関連して、調査を開始することを決定したと明らかにした。
調査対象は厚さ4.75ミリ未満の亜鉛・アルミニウム・マグネシウムめっき鋼板と、塗料などを塗布したカラー鋼板である。調査対象企業は中国のバオガン、バオヤン、ウィンストンの3社である。
貿易委は今後3カ月間の予備調査を経た後、さらに3カ月間の本調査によりダンピングの事実と国内産業の被害有無について判断を下す方針だ。調査期間はそれぞれ2カ月ずつ延長できる。
先に東国CM、KG Steel、セアCMは貿易委に反ダンピング提訴を行った。国内建築法基準に満たない低価格製品が国産より安い価格で流入し、内需市場を攪乱して国民の居住安全を脅かしているためだ。
めっき・カラー鋼板は建築用として主に使われる鉄鋼材である。低価格材は単色のサンドイッチパネルとして工場・倉庫に用いられ、デザインと機能を備えた高価格材は屋根、内壁、外壁、看板など建築の内外装材として使用される。
直近3年間の中国産建築用めっき・カラー鋼板の輸入量は年76万トンから102万トンへと34.2%増えた。同期間のトン当たり輸入価格は952ドルから730ドルへと23.3%下落した。
この影響で東国CMの昨年の内需基準営業利益は、建築用めっき鋼板で前年より84%減少し、建築用カラー鋼板で24%減少した。
業界では、中国産熱延鋼板に対する関税障壁が高まったことで、中国企業が迂回輸出する数量が大幅に増えたと見ている。半製品である熱延鋼板に単純な後加工だけを施してめっき・カラー鋼板にする抜け道を使ったということだ。
国内業界は昨年、貿易委員会に中国産厚板に対する反ダンピング提訴を進め、最大38%の暫定的な防止関税の決定を勝ち取った。韓国政府も7月に中国・日本産熱延鋼板に最大33.57%の反ダンピング関税の予備判断を下し、9月23日から施行に入った。