韓国の鉄鋼産業の競争力強化に向けた「K-スチール法（鉄鋼産業競争力強化およびカーボンニュートラル転換のための特別法案）」が国会通過を控える中、後続措置に業界の関心が集まっている。年明けに国務総理直属の「鉄鋼産業競争力強化特別委員会（鉄鋼特委）」が設置されれば、鉄鋼産業の競争力強化に向けた5カ年基本計画と1年単位の施行計画など、実質的なロードマップが示されることになる。
26日、鉄鋼業界と国会などによると、K-スチール法は27日に開かれる国会本会議に上程される予定である。K-スチール法は与野党がともに党論で推進した民生・経済法案で、この日、法制司法委員会の全体会議のハードルも無理なく越えた。
「K-スチール法」は、オギグ「共に民主黨」・イサンフィ国会議員が代表発議した法案（鉄鋼産業競争力強化およびグリーンスチール技術転換のための特別法案）と、クォンヒャンヨプ「共に民主黨」議員（鉄鋼産業振興および脱炭素転換促進のための特別法案）、キムジョンジェ「国民の力」議員（鉄鋼産業競争力強化およびカーボンニュートラル転換支援特別法案）、キムウォニ「共に民主黨」議員（鉄鋼産業競争力強化およびカーボンニュートラル転換のための特別法案）が代表発議した法案など4本を統合したもので、産業通商資源中小ベンチャー企業委員会が委員会案として提示したものだ。
「K-スチール法」が国会本会議を通過すれば、国務総理所属の鉄鋼特委が設置される。これは鉄鋼産業の競争力強化とカーボンニュートラル転換に関する主要政策および計画に関する事項を審議・議決するための機構である。当初は大統領直属で推進しようとした案件だが、委員会案で国務総理所属に変更された。法案が告示されれば鉄鋼特委準備委員会が発足し、産業通商資源部と韓国鉄鋼協会の主導で委員会の構成を主導する見通しだ。
鉄鋼業界の幹部関係者は「現在、鉄鋼産業をどのように支援していくかのロードマップが明確に出ていない」とし、「産業部の案は確定案ではないため、特委を通じて具体的な実行案が確定するだろう」と述べた。
鉄鋼特委は、▲鉄鋼産業5カ年基本計画 ▲1年単位の施行計画 ▲電気料金など短期的なコスト競争力の克服策 ▲交易条件の解消策 ▲産業危機対応地域の支援策などを用意する予定だ。
K-スチール法は、当初の議員案より「カーボンニュートラル転換」に関する内容がやや強化されたとの評価が出ている。低炭素鋼の認証制度の実施と低炭素鋼特区の指定、企業結合審査期間の短縮、共同行為の例外的許容などが含まれている。低炭素鋼とは、温室効果ガスの削減技術を適用して生産した鉄鋼を意味する。
とりわけ、事業再編の準備のための情報交換の許容など「独占規制及び公正取引に関する法律」の適用特例を規定し、規制網を離脱する見通しだ。K-スチール法内の競争力強化、カーボンニュートラル転換のための特例、規制緩和などについて、他の法律に優先して適用するという意味である。