現代自動車とLGエナジーソリューションの米ジョージア州における合弁バッテリー建設現場で拘束・収監されていた労働者が米国の移民当局を相手取り訴訟を準備している。拘束・収監が終わった今に至るまで、なぜそのような事態が起きたのかについて米当局の説明がなく、拘束・収監の過程で受けた人権侵害と人種差別に対する損害賠償を求めるためである。ただし当該訴訟は会社としてではなく個人の資格で行う。
11日（現地時間）のABC放送によると、拘束・収監されていた韓国人約317人のうち200人余りが米国移民税関捜査局（ICE）を相手取り訴訟を準備している。収監者の一人であった姓キムの人物はABC放送のインタビューで「なぜ拘束と収監が行われたのか、今まで米当局から説明を受けていない」とし、「自分に過ちがないことを証明するために訴訟を提起しようと思う」と述べた。人物は「収監されている間、看守が北朝鮮の話をしたり、両目を引っ張って裂くしぐさでアジア人を貶める表現をした」として、人権侵害も受けたと語った。
移民税関捜査局など米移民当局は9月4日、ジョージア州の工場で韓国人317人を含む計475人を拘束し、7日間収監した。拘束・収監された人員のうち韓国人317人はLGエナジーソリューション所属47人、LGエナジーソリューション協力会社の従業員210人、現代エンジニアリング所属60人で、残りは外国人だった。
問題は、拘束・収監された韓国人のうち約半数が、米国現地での設備据え付けおよび試運転が合法的に可能な短期商用（B-1）ビザを所持していた点である。残りの人員は電子渡航認証（ESTA）所持者だった。ESTAは非対面で発給され、2年間に1回につき最長90日まで米国に滞在可能なビザである。非営利目的の短期出張や旅行、乗り継ぎを目的とするビザで、ビジネスミーティングや契約協議などはESTAビザで行うのが慣行だった。