崔泰源（チェ・テウォン）SKグループ会長との離婚が確定したノ・ソヨン、アートセンター・ナビ館長がソウルのウォーカーヒルホテル・エメラルドビラに9年間居住し、2億ウォン近い賃料を滞納していたことが確認された。ノ館長は前日に自らのソーシャルメディア（SNS）で転居の事実を明らかにした。
ウォーカーヒルホテルを運営するSKネットワークス側は、滞納賃料の支払いまたは契約書作成を求める内容証明を昨年からノ館長に数回送付した。ノ館長は特段の反応を示していないとされる。SKネットワークスが宿泊料を受け取らなければ、経営陣が背任罪に該当し得る。
7日、財界によると、ノ館長は前日「37年前に嫁いできた家を離れることになった」として、家の写真とともに投稿した。現在ノ館長が住んでいる場所はウォーカーヒルホテル内に位置するエメラルドビラであり、そこを離れるという意味と解される。
ノ館長は「37年前に嫁いできた家」と述べたが、ノ館長がこのビラに入居したのは2016年からで、およそ9年間居住したと伝えられる。ノ館長は崔会長と結婚後、ソウルのノンヒョンドン、アックジョンドン、ピョンチャンドンなどに転々と居住した。
ノ館長は現在、ソウル・ハンナムドンに敷地430㎡（約130坪）規模の一戸建て住宅を保有している。現在は有名ウェディングスタジオが賃借して使用しており、近隣相場では家賃は月2000万ウォン水準だ。
ウォーカーヒルホテルはVIPの長期宿泊のために、▲パール ▲ジェイド ▲サファイア ▲エメラルドなどの名称が付いた超高級ビラを十数棟運営している。ノ館長が居住するエメラルドビラは面積1505㎡（約455坪）で最も大きい。月宿泊料は7000万ウォンで、1日当たり230万ウォン水準だ。ビラは通常、年単位で契約する。
ノ館長は10年ほどエメラルドビラに滞在しながら、2億ウォン近い宿泊費を支払っていないとされる。居住期間を勘案すると宿泊費滞納額は100億ウォンに近いが、相当部分を崔会長が私費で補填したと伝えられる。ウォーカーヒル側は、VIP顧客を対象に強制退去措置に踏み切れば評判が損なわれる恐れがあるとして、法的措置に出られずにいる。
エメラルドビラは複層の全面ガラス構造で、前方にはハンガン、後方には森が望めるとされる。ほかの建物からはビラが見えず、すべての出入口には専門の警備要員が24時間常駐する。毎日随時、ターンダウンサービス（午後や夜に客室を整え備品を交換するサービス）が提供され、造園を担当する庭師もいる。
ノ館長が運営するアートセンター・ナビは、SKソリンビル4階を5年間無断使用し物議を醸した。アートセンター・ナビは2000年12月にソリンビル4階に入居した。その後、ソリンビルを管理するSKイノベーションは2019年9月、賃貸借契約終了を理由にアートセンター・ナビに退去を求めた。
しかしアートセンター・ナビは退去せず、結局2024年6月に訴訟を通じて退去が確定した。現在アートセンター・ナビは法人が保有するソチョンの建物に新たな事務所を構えた。
アートセンター・ナビは「タジャクマダン」という名称で、SKテレコムが所有するソウル・チャンチュンドンのSKテレコム研究所（SKT UX・HCI LAB）空間を占有した。該当建物は時価100億ウォンとされる。ノ館長はこの場所を10年以上使用しながら、契約書を作成したり賃料を支払ったりはしなかったと伝えられる。
大法院第1部（主審ソ・ギョンファン大法院判事）は先月16日、崔会長とノ館長の離婚訴訟上告審で、ノ館長の財産分与請求部分を除いた残りの部分を確定した。これにより、両者の葛藤が表面化した2015年以降、10年ぶりに離婚が確定した。財産分与部分はソウル高等法院に差し戻され、改めて審理を受けることになる。