イ・ウンテクKB証券理事は今後の株式市場の上昇サイクルを分ける核心変数として米国の長期金利を挙げた。金利が市場にとって馴染みのない水準まで上昇する場合、銀行・年金基金など資本供給者の資金配分がリスク資産から国債へ移り、株式市場の重荷となり得るとの分析である.
同理事は18日、韓国取引所で開かれた記者懇談会で「米国10年物国債金利が5%前半を趨勢的に突破すると危険になり得ると考える」と述べ、「5%を超えると2007年の金融危機以降の最高水準で、5.3%を上回ると25年ぶりの高水準だ」と語った。10年物金利は2002年に5.4%、2007年に5.3%、2023年に5.0%水準まで上昇したことがある.
核心は、金利上昇が資産市場の「資金の出し手」そのものを変え得る点である。米国国債金利が高水準まで上がると、年金基金など機関投資家の立場では、より大きなリスクを甘受してまでAI企業やデータセンターなどに資金を供給する誘因が薄れる。相対的に安全な国債だけでも高い収益率を確保できるためである.
ただし金利が上がるという理由だけで株式市場のバブルが崩れるわけではない点も強調した。KB証券が過去120年の株式市場の流れを分析した結果、1929年と1960年代後半、2000年など主要なバブル崩壊の背景は異なったが、趨勢的な金利上昇が共通して先行した.
特に危険な金利上昇を判断する基準として「 되돌리기 어려운 금리 상승(No way back)」と「 신고점 돌파(Breaking to new highs)」を提示した。一時的な戦争や原油高騰で金利が跳ね上がって再び低下し得る状況よりも、インフレによって金融引き締めを巻き戻しにくくなる状況の方が危険だという意味である。また、すでに市場が経験した金利水準ではなく、10〜20年ぶりの新たな高値を超える時、投資家の行動自体が変わり得るとみた.
人工知能(AI)投資サイクルでも、ビッグテックそのものより資本供給者の動きを核心変数に挙げた。Meta(メタ)・アマゾンなどのハイパースケーラーは巨額投資を継続しても、事業が成功すればそれだけ大きな収益を得られるため、自ら投資を止める可能性は低いということだ.
一方で銀行や年金基金、国富ファンドなどの資本供給者は構造が異なる。事業が成功しても約定された収益以上を得るのは難しいが、失敗すれば元本損失を被り得るため、企業のキャッシュフローと返済能力により敏感にならざるを得ない.
同理事は「ビッグテックが投資をさらに行うかどうかに着目すると、答えを当てるのが難しくなり得る」とし、「どの条件になれば資本供給者が止まるのかを見る方がはるかに良い問いだ」と述べた。最近のオラクルのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアム上昇も、資本供給者の不安が表れた事例と評価した.
最近の株式市場調整のもう一つの背景としては、フロンティアAIモデルに対する需要鈍化を挙げた。企業がコスト負担を意識し、最も性能が高いAIモデルにできる限り多くのトークンを使う「トークンマキシング(token maxing)」から、必要な業務にのみ高性能モデルを活用する「トークンオプティマイゼーション(token optimization)」へ移行したという分析である.
ただし同理事は、こうしたフロンティアモデル需要への懸念は、最近の株価調整過程で相当部分が織り込まれた可能性があるとみた。フロンティアモデル各社が値下げに動く一方、低価格競争を繰り広げていた中国のAI企業は収益性確保のために価格を引き上げる動きが見られるためである.