今後は仮想資産100万ウォン未満の取引にもトラベルルール(情報提供義務)が適用される。仮想資産事業者の申告審査の大象には大株主も含まれる。金融委員会金融情報分析院は、こうした内容を盛り込んだ「特定金融情報法施行令」改正案を国務会議で議決したと11日明らかにした。
今回の改正案により、仮想資産移転時の情報提供義務であるトラベルルールの適用範囲は全額に拡大される。現行施行令は、仮想資産事業者が100万ウォン以上に相当する仮想資産を移転する際、受取側の仮想資産事業者に関連情報を提供するよう定めている。
改正案はこの金額基準を撤廃し、金額に関係なくすべての移転取引にトラベルルールを適用する。100万ウォン未満に取引を分割して規制を回避する、いわゆる「分割送金」を防ぐ措置である。例えば今後は、2億ウォン相当の仮想資産を購入して100万ウォン未満の単位で216回にわたり出庫する場合にもトラベルルールが適用される。
海外の仮想資産事業者や個人ウォレットとの取引も、リスク度合いに応じて許容範囲が変わる。低リスクの海外取引所との移転取引は認め、それ以外の海外取引所と個人ウォレットは送受信者を確認する場合に限り承認する。高リスクに分類された場合は取引が禁止される。特に1,000万ウォン以上の取引については、自主的な疑わしい取引の管理体制を構築・運用しなければならない。
仮想資産を100万ウォン未満の単位に分割して出所が不明な複数の個人ウォレットに送った後、特定のウォレットに再度集約したり、犯罪被害金で仮想資産を買い付けて高リスクの海外取引所に移転した事例などが確認されたことから、取引の許容範囲をリスク度合いに応じて区分した。
仮想資産事業者の申告審査も強化される。申告審査の大象である大株主の範囲に、代表理事または取締役の過半数を選任した株主が含まれ、筆頭株主が法人の場合は当該法人の筆頭株主と代表者も審査大象となる。
申告不受理の要件も具体化した。仮想資産事業者は負債比率200%以下など健全な財務状態を備えなければならず、直近3年間に債務不履行などで信用秩序を損なった事実があってはならない。役員と代表者は金融会社支配構造法上の資格要件を満たさなければならない。資金洗浄および金融関連法令違反で罰金刑以上の刑事処罰を受けた履歴がある場合にも、原則として申告が不受理となり得る。
今回の改正案のうち、仮想資産事業者の申告制および退職者制裁措置の通知に関する内容は20日から施行される。トラベルルールの拡大など残りの内容は公布後6カ月が経過した日から施行する予定だ。金融当局は施行に合わせて申告マニュアルを改訂し、金融監督院とともに仮想資産事業者および申告準備中の事業者を対象に公開説明会を開催する計画である。