不動産を基礎資産とするファンドも元本全額の損失や投資金回収の遅延が発生し得るため、投資家の注意が必要だ。金融当局は不動産という理由だけで安全資産と判断してはならないとして、投資家向けの留意事項を案内した。
10日、金融監督院は「海外不動産公募ファンドに関する主要紛争事例および投資家留意事項の案内」を通じ、同様の内容を明らかにした。
金融監督院は、投資対象が不動産という理由だけで安全資産と判断してはならないと強調した。海外不動産ファンドは、現地金融機関で借入を行い不動産を取得するレバレッジ構造が一般的である。シニアローンの満期までに借入金を返済できなければ担保権が行使され、不動産が強制売却され得る。この場合、不動産価格が小幅に下落したとしても投資元本が全額損失となり得る。
配当金の支払いが中断される可能性もある。現地の融資約定により、賃貸収益が投資家よりも貸し手に優先帰属する「キャッシュトラップ(cash trap)」が適用され得るためだ。キャッシュトラップは、担保認定比率(LTV)超過や空室率上昇など特定のイベントが発生すると適用され得る。
途中で投資金を回収しにくい点にも留意すべきだ。不動産ファンドは満期まで投資金の回収が制限される償還禁止型ファンドが大半であるためだ。
ファンド満期後でも投資金の回収が遅れる可能性がある。不動産の売却や清算手続きが遅延すると、当初想定した時点より投資金の支払いが遅れ得る。受益者総会で満期延長に反対し投資金の回収を要請しても、支払い原資が不足すれば回収が遅延し得る。
金融監督院は「元本全額の損失があり得て、中途回収が制限される商品だ」とし、「販売社員の勧誘があっても、自身の投資期間や許容可能な損失水準などを自ら点検したうえで加入の可否を決定すべきだ」と当局は求めた。