今年、有価証券市場で計9回のサーキットブレーカーが発動される前例のない暴落相場が続いているが、「株式市場の救援投手」である年金基金が純買いに動いたのは4回にとどまったことが分かった。年金基金の需給の大半を占める国民年金が過去にサーキットブレーカーが発動されるたびに大規模な純買いで株価を防衛してきた動きとは鮮明な対照を成した。

金融投資業界では、上半期の株式市場の上昇局面で資産配分リバランスのタイミングを逃した国民年金が、今回のパニック相場では「手足が縛られ」適時に対応できなかったとの指摘が出ている。

グラフィック=チョン・ソヒ

29日、韓国取引所によると、この日KOSPI指数が場中に8%を超えて暴落し、有価証券市場にサーキットブレーカーがかかった。前日(28日)にもKOSPI指数が10.84%下落してサーキットブレーカーが発動されたが、2営業日連続でサーキットブレーカーが作動したのは今回が初めてである。

この日、国民年金の資金の動きが含まれる年金基金などは3380億ウォンの純買いとなった。年金基金などは前日にも有価証券市場で1160億ウォンの純買いだった。サーキットブレーカーが発動された日に年金基金などが1000億ウォン以上の純買いを続けたのは今回が初めてである。

今年計9回のサーキットブレーカーが発動されたが、国民年金を含む年金基金などが純買いに動いたのは4回にとどまった。米国とイランの戦争の余波でKOSPI指数が暴落し2度サーキットブレーカーがかかった3月だけ見ても、年金基金はむしろ計1750億ウォンを純売りした。

その後、サーキットブレーカーが発動された6月23日(-2940億ウォン)と6月26日(-480億ウォン)、7月13日(-660億ウォン)などでも純売り基調を続けた。純買いで対応した日は28日とこの日を含め、6月8日(480億ウォン)、7月7日(290億ウォン)など計4営業日に過ぎない。

今月に入り年金基金などが遅れて純買いに動いたのは、先月末に国民年金の資産配分リバランス猶予が終了した状況で、KOSPI指数が急落したことにより国民年金の国内株式比率の上限に再び余裕が生じた影響とみられる。

今年の現象は過去にサーキットブレーカーが発動された事例と比べて差異が際立つ。今年を除き、過去にサーキットブレーカーが発動された6回の事例をみると、該当営業日ごとに年金基金は例外なく純買いを記録した。特に2020年代に入って発生した暴落相場では、1日2000億〜5000億ウォン台に達する強力な純買いで下支えした。

金融投資業界では「国民年金が今年の下落局面で防波堤の役割を果たせず残念だ」という指摘が持続的に提起されてきた。国民年金の需給は株式市場が急落する際に一時的な緩衝(バッファ)機能を果たす。定められた比率を合わせるため機械的に動く資産配分リバランス規定により、指数が暴落する際に割安買いが流入する構造であるためだ。

しかし今年はこのようなシステムが適切に作動しにくかったと分析される。年初に国民年金基金運用委員会が資産配分リバランス措置を6月末まで暫定的に猶予し、国民年金が市場で事実上国内株式を買うことも売ることもできない「手足が縛られた」状態が持続したためである。

株式を安値で買い高値で売るのが資産配分の基本原則だが、今年は上半期の株式市場の上昇期に売りリバランスが猶予されたことで、下落局面での買い余力まで同時に封じられたという説明である。

ある金融投資業界関係者は「国民年金が今年に入って売りリバランスを進められなかったことで、追加の買いリバランスも執行しにくかったようだ」と述べ、「上半期に適切な対応タイミングを逃し、今回の暴落相場で相当な評価損失を被ったと推定される」と語った。

株式を安値で買って高値で売るのが原則だが、今年はリバランスが猶予され、株式市場が上昇基調のときに売却が難しかったため、下落局面での買いも事実上難しかったという説明である.

一方、今年国内の株式市場が急騰すると、国民年金は国内株式の目標比率を従来の14.9%から20.8%へ引き上げ、戦略的・戦術的配分の範囲を適用して許容上限を28.8%まで広げた。

証券街では、KOSPI指数が7200ポイント水準のとき国民年金の国内株式比率は26.3%水準だったと推測していたが、現在は1500余りポイントほど下落した分、国内株式比率は許容範囲内に再び入ったと推定される。

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