韓国の保険株が金利引き上げ期待と制度改善の恩恵見通しに支えられ、株式市場の上昇率上位を席巻している。投資利益の改善と健全性強化への期待が同時に織り込まれるなか、一部銘柄は保有資産価値の再評価まで加わり、株価が急伸している。
22日、韓国取引所によると、今月に入り19日までのKOSPI保険業指数の収益率は24.02%を記録した。同期間のKOSPI上昇率(6.80%)の3.5倍水準である。保険業指数の構成銘柄であるサムスン生命とサムスン火災が急騰を主導したなか、ハンファ生命と現代海上火災保険など主要保険株も年初来で強含みの流れを維持している。
最近、韓国銀行と米国連邦準備制度(Fed・FRB)がともに金融引き締め基調を示唆し、保険株に対する投資心理が改善している。シン・ヒョンソン韓国銀行総裁は最近、物価安定のために利上げが必要だとの立場を明らかにし、FRBも6月の連邦公開市場委員会(FOMC)でドットチャートを上方修正し、追加利上げの可能性を示唆した。
保険業種は代表的な利上げの恩恵株とされる。保険料を債券など安全資産で運用する資産・負債構造上、金利上昇局面では新規投資利回りが向上すると同時に保険負債の現在価値が低下し、支払余力(K-ICS)比率の改善効果を得られるためである。
下半期に予定された制度改善も保険業種にとって追い風の変数とされる。軽症外来(経過観察中心の患者)8週ルールや徒手療法の管理給付導入などが施行されれば、保険金支払い負担が緩和され、保険損益の改善につながるとの見方が出ている。とりわけ損害保険会社を中心に業績改善期待が高まっている。
証券街では、徒手療法の管理給付導入が実損保険(実費補償型医療保険)の損害率改善につながるとみている。徒手療法は単一の非保険(非給付)項目の中で実損保険金の支払い規模が最も大きい分野とされるが、価格と回数の制限が同時に導入されることで過剰請求が減少し得るとの分析である。
イム・ヒヨン新韓投資証券研究員は「これまで事実上、管理の死角地帯にあった非給付項目が制度圏内に入った点は肯定的だ」と述べ、「今後、保険金増加が正常な医療需要拡大によるものであれば保険料引き上げで、過剰利用によるものであれば追加の管理給付編入で対応できる構造が整った」と分析した。
ただし直近の保険株高を金利効果だけで解釈するのは無理がある。保険本業の成長性は依然として限定的だからだ。韓国の保険市場はすでに成熟期に入り新規契約者の獲得が容易ではないうえ、業界内の競争は過熱の様相を呈している。実際、新契約獲得のための消耗戦と事業費負担の拡大が業界の足かせとなっている。
代表的な事例がサムスン生命である。サムスン生命はサムスン電子の株式8.4%を保有している。最近の半導体ラリーでサムスン電子の時価総額が史上初めて2000兆ウォンを突破し、サムスン生命が保有するサムスン電子株の価値も大きく上昇した。保険業況の改善期待に加え、サムスン電子持ち株の価値再評価が株価上昇をけん引しているとの分析が出る理由である。
実際、証券街ではサムスン生命を純粋な保険会社というよりは資産価値の再評価という観点から捉えるべきだとの見方もある。パク・ヘジン大信證券研究員は「保険本業の環境は競争が過熱し、成長は限定されている状況だ」と述べ、「サムスン電子の株価とともに上昇するサムスン生命の株価に対する合理的なバリュエーション(価値評価)が必要な時点だ」と語った。
損害保険会社も単なるディフェンシブ株を超え、業績改善期待が織り込まれている。保険金支払い負担の緩和と損害率の改善期待が高まり、証券街の利益予想も上方修正される傾向だ。サムスン火災の場合、通年の営業利益は昨年の2兆5805億ウォンから今年は3兆3019億ウォンへ27.96%増加する見通しである。現代海上火災保険も、実損保険および自動車保険の制度改善期待に支えられ、足元で強含んでいる。
キム・ジェウサムスン証券研究員は「保険会社は金利上昇に対し、短期的には債券価格下落など資産ボラティリティによる投資損益の鈍化が現れるが、中長期的には保険負債の負担が軽減されてポジティブだ」と述べ、「持ち株価値など外部要因で浮上した時価総額上位株よりは、バリュエーション負担の小さい銘柄への関心が有効だとみる」と語った。