金融監督院が、設計士3000人以上の大手法人保険代理店(GA・General Agency)が設計士に支払う定着支援金の現況把握に乗り出した。7月にいわゆる「1200%ルール」施行を控え、GAが設計士の獲得に向けて定着支援金を積み増し、過熱競争となっているため点検に入ったものだ。
20日、金融当局によると、金融監督院はハンファ生命金融サービス、Incar Financial Serviceなど、設計士数が3000人以上の大手GAに対し、最近設計士に支払った定着支援金の現況資料を求めた。定着支援金は、GAが設計士を採用する際に支払う金銭である。設計士が既存の代理店から新たな代理店へ転職する際に発生し得る損失を補填する目的で支払う。
7月の1200%ルール施行を前に、GA間で定着支援金の支給競争が過熱している。1200%ルールは、保険販売初年度に設計士へ支払う手数料(定着支援金を含む)を月払保険料の12倍以内に制限する制度だ。
保険会社所属の設計士にはすでに1200%ルールが適用されており、GA所属の設計士はこれより多い手数料を受け取ってきたが、手数料が同水準になる。手数料が同じになるとGAが保険会社所属の設計士を採用しにくくなるため、あらかじめ人材を確保しようと高い定着支援金を掲げて獲得競争を行う形だ。
今年第1四半期に金融監督院へ寄せられた不当乗換(乗換販売)関連の苦情は211件で、直前四半期(137件)に比べて54%増加した。定着支援金を受けて転職した設計士が実績を満たすため、加入者の既存契約の解約を誘導したうえで新たな契約を締結させたためだ。
金融監督院は今回の点検を通じ、各GAが1200%ルールの範囲内で定着支援金を支給しているかを確認し、これを逸脱した先には順守を要請する方針だ。正式施行は7月だが、事前準備によって早期定着を促す狙いである。
最近、金融監督院とGA協会は、業界内の過熱競争を防ぐため自主協約を結び、定着支援金の支給状況を共同で点検することにした。GA協会は定着支援金に関し、企業ごとの内部統制の順守状況を中心に精査する方針だ。