本記事は2026年5月18日15時49分にChosunBiz MoneyMove(MM)サイトに掲載された。
ロッテケミカルがロッテエナジーマテリアルズ買収の過程で調達した大規模な買収ファイナンスに関連し、核心的な財務約定(Covenant)を満たしていないことが明らかになった。会社は昨年末にシンジケート団から財務約定違反に対する適用猶予(ウェーバー)を確保したが、石油化学市況の低迷と高い金融費用負担が続き、財務安定性への懸念が継続する雰囲気だ。
業界では市況回復が予想より遅れ、2四半期目(2-4月期)でも財務約定の基準を満たすのは難しいとの観測が出ている。戦争という特殊状況に伴う単純な黒字転換だけでは借入負担を相殺しにくい構造であるうえ、金融費用負担も依然として高水準であるためだ。市場では今後の業績改善の流れが明確に現れない場合、追加のウェーバー取得は難しくなるとみている。
18日、投資銀行(IB)業界によると、ロッテケミカルはロッテエナジーマテリアルズの買収ファイナンスに関連し、連結基準で純金融負債に対するEBITDA(償却前営業利益)比率を400%以下に維持し、EBITDAに対する利子費用比率(利子補償倍率)を5倍以上に維持しなければならない約定を結んでいる。現在の買収ファイナンス残高は約6900億ウォン水準だ。
ただし現時点では両指標とも約定水準を満たしていないことが確認される。ロッテケミカルは約定違反の可能性に対応するため昨年シンジケート団と協議し、財務約定に対するウェーバーを確保した状態だ。直ちに期限の利益喪失(EOD)に至る状況ではないが、現行指標だけを見ると事実上、約定基準から外れているという意味だ。
実際の収益性と借入負担を勘案すると、財務余力はまだ十分ではないとの評価が出ている。ロッテケミカルの今年1四半期のEBITDAは約4100億ウォン水準と推定される。同期間の利子費用は約1300億ウォンだ。これを単純比較すると、EBITDAに対する利子費用比率は約3倍水準で、約定基準である5倍を下回ると推定される。
純金融負債に対するEBITDA比率も基準値を上回っている。1四半期末時点の総借入金規模と現金同等資産などを勘案した純金融負債は約9兆ウォン水準と推定される。これを単純年換算EBITDAと比較すると、純金融負債/EBITDA比率は約5倍半ば水準と算出される。
ただし業績の流れ自体は昨年と比べると一部で改善の兆しも見られる。ロッテケミカルは今年1四半期、連結基準で黒字転換に成功し、赤字の流れからはいったん抜け出した。原材料価格の安定と一部製品スプレッドの改善効果が反映されたうえ、前四半期の一時的費用負担が和らいだ影響とみられる。
ロッテエナジーマテリアルズも、顧客企業の在庫調整の緩和と稼働率の回復で、昨年よりは業績の流れがやや安定する雰囲気だ。ただし電気自動車市場の成長鈍化とグローバルな銅箔(電池用銅箔)供給過剰懸念が依然として続いており、本格的な収益性回復までには時間が必要だとの評価が出ている。
問題は、市況改善のスピードよりも財務負担が依然として速く累積している点だ。ロッテケミカルは中国発の供給過剰の影響で基礎化学の市況回復が予想より遅れており、インドネシア石油化学団地(LC Indonesia)投資と電池材料関連の増設負担も続いている。収益性が一部改善しても、借入負担を速やかに引き下げるのは容易でない構造という意味だ。
2四半期の業績が一部改善しても、短期間で財務約定の基準を再び満たすのは容易ではないとみている。現在の利子補償倍率で約定基準の5倍を満たすには、単純計算でEBITDAが現在より60%以上追加で改善するか、借入縮小を通じて金融費用が大幅に減少する必要がある。純金融負債に対するEBITDA比率も、約定基準である4倍以下に下げるには、借入負担の縮小を並行させなければならない状況だ。
特に営業利益規模に比べて金融費用負担が依然として大きい点が、市場の懸念要因として挙げられる。稼いだ利益の相当部分が利子費用として流出する構造が続き、財務指標の改善速度も限定され得るとの分析だ。業界では、今回のウェーバー期間内に実質的なEBITDAの改善が見られない場合、追加の猶予交渉も容易ではないとの見方が出ている。