米国の半導体株急落の余波で韓国株式市場でも「ブラックマンデー」懸念が強まるなか、野村證券がサムスン電子とSKハイニックスの目標株価を大幅に引き上げ、半導体株の長期上昇可能性に力を与えた。短期的な調整よりも人工知能(AI)を中心とする構造的な成長トレンドに注目すべきだという分析である.
17日金融投資業界によると、野村は最近のリポートでサムスン電子の目標株価を従来の34万円から59万円へ、SKハイニックスは234万円から400万円へそれぞれ上方修正した。SKハイニックスの目標株価が400万円台で提示されたのは今回が初めてである。現株価比の上昇余地は両銘柄ともに100%を上回る水準だ.
今回のリポートは、世界の半導体株の投資心理が急速に萎縮した直後に出た点で市場の注目を集めている。15日(現地時間)米ニューヨーク市場では、高原油価格発のインフレ懸念と金利上昇の余波でテック株中心に利益確定の売りが噴出した。エヌビディアやマイクロン、インテルなどが一斉に急落し、フィラデルフィア半導体指数も4%超下落した。韓国株式市場も18日、半導体株中心の軟調シナリオが取り沙汰される状況だ.
しかし野村は、むしろメモリー産業の構造的変化に着目した。過去のPC・スマートフォン需要に応じて業績が乱高下していた伝統的な景気敏感業種から脱し、AIインフラ拡大を基盤とする長期成長産業へと変わっているという説明である.
とりわけエージェンティックAIの拡散がメモリー需要を爆発的に拡大させると展望した。AIが推論過程で以前の計算値を保存・活用するKV(Key Value)キャッシュメモリーを大規模に使用することで、高帯域幅メモリー(HBM)を含むAIメモリー需要が急増せざるを得ないという分析だ。野村は今後5年間でメモリー需要が数千倍規模で増加する可能性がある一方、供給増加の速度は年30%水準にとどまると予想した.
データセンター投資の拡大も中核要因として示された。野村は、世界のデータセンター設備投資(CAPEX)が2025年1兆1600億ドルから2030年に5兆〜6兆ドル水準まで増加すると展望した。このうちメモリーが占める比率も現在の9%水準から20%台へ拡大すると見込んだ.
バリュエーションの再評価可能性にも言及した。野村は現在、サムスン電子とSKハイニックスの12カ月先行株価収益率(PER)が約6倍水準にとどまっているが、AI半導体サプライチェーンの中核企業として地位を固めた以上、TSMC水準のバリュエーション適用が可能だと分析した.
野村はサムスン電子の営業利益が2026年307兆ウォンから2028年511兆ウォンまで増加すると展望した。SKハイニックスも同期間に281兆ウォンから480兆ウォンへ拡大すると推定した。とくにSKハイニックスはHBM市場の先導効果により、AIメモリー需要拡大の直接的な恩恵を受けると評価した.