昨年、国民年金基金運用本部の運用職人員が1年を通じて定員を下回ったことが明らかになった。世界3大年金基金という枕詞が色あせる一方で、内部では資金運用を支える基礎支援部門の人員すら確保できず、1年中「定員未達」という慢性的な人手不足に苦しんでいる。
業界では、国家基金運用の専門性を担保する人的資源の流出が加速し、国民の老後資金運用に支障が出ることを懸念している。
4日、公的機関経営情報システム「アリオ」によると、昨年12月31日現在の国民年金基金運用役は394人だった。全体定員430人の92%にとどまる。人手不足が続く状況にもかかわらず、今年の運用職定員はむしろ従来より16人増の446人へと増員された。
昨年は現業人員が一度も定員を満たさなかった。四半期ごとにみると1四半期は388人、2四半期は395人、3四半期は401人で、4四半期には394人へ再び減少した。下期に向かうにつれ人員補強どころか、かえって現員が減る逆行現象が生じたということだ。
国民年金公団は昨年、設立後初めて運用専門家向け採用説明会まで開くなど人材確保に死活をかけたが、効果は限定的だった。国民年金基金運用本部の関係者は「運用職群の中でも会計、税務など支援分野で採用が難しかった」としたうえで、「一般的に我々が想起する運用役の場合は採用が継続して進んだ」と説明した。
昨年末基準で運用資産1438兆ウォンを動かす国民年金の運用職は、かつて投資業界で憧れの的だった。国民年金での経歴が転職時に強力なスペックになったためだ。だが2017年の全州移転以降、基金運用職への選好度は明確な下り坂を描き始めた。
最近は「通勤バス」論争が広がった。李在明大統領は年初の記者会見で「公的機関を地方に移転しておきながら、ソウルへ向かう貸切バスを運行すれば地方移転の効果がない」と指摘した。業界では、定住条件の最後の砦だった通勤バスまでもが消え、専門人材の流出加速と採用難が一段と深刻化するとみている。
民主労総公共運輸労組国民年金公団支部は声明を出し、「革新都市の現場実態と国民年金公団の勤務特性を全く考慮しない一方的で机上の空論的な措置だ」と批判した。
最近のように株式市場が過熱する「強気相場」では、国民年金の内部人材が証券・運用業界など民間へ移る事例が一段と頻繁になる。国民年金出身のある金融投資業界関係者は「景気によって雰囲気は異なるが、昨年から国内株式市場が強気相場となり、移るケースが増えている」と述べ、「外部に比べてインセンティブ制度などが乏しいためだ」と語った。