「われわれは企業に正解を示さない。ただ『自社の価値がなぜ市場で正当に評価されていないのかを取締役会で徹底的に議論したのか』と問うだけである」

19日午後、東京証券取引所本社でワタナベ・コウジ上場部長がChosunBizの取材に応じている。/ ジョ・ウンソ記者

東京中央区日本橋の東京証券取引所(TSE)本社で会ったワタナベ・コウジ上場部長は、日本式バリューアップの成功の秘訣を「強制性のない圧力」という一言で要約した。取引所が特定の指標を叱責する教官役を務めるよりも、企業が自ら資本効率を考えるようにするインフラ整備に集中したという説明である。

TSEは日本最大の証券取引所として、上場企業の参入と退出、ガバナンス改善の基準を定める市場設計者である。とりわけ2023年3月にプライム・スタンダード市場全体に向けて打ち出した「資本効率の改善」勧告は、日本株式市場の体質を根本から揺るがした大転換点となった。

単なるキャンペーンを超え、「資本コストと株価を意識した経営要請」と命名されたこのプロジェクトは、PBR1倍未満の企業に対し資本効率改善の具体的なロードマップと履行時期を開示するよう促し、慢性的な低評価局面に終止符を打ったとの評価を得ている。

この試みは目に見える成果につながっている。昨年時点でTSEプライム市場の上場企業の91%が取引所のバリューアップ要請に応じて開示を完了した。2022年に1.1倍水準だったプライム市場の平均株価純資産倍率(PBR)は1.4倍へ上昇し、長年低評価に苦しんだスタンダード市場も0.7倍から0.9倍へ上がり「PBR1倍」を目前にした。

東京都中央区日本橋にある東京証券取引所。/ ジョ・ウンソ記者

日本の改革成功は即座に「アジア資金の集中」につながった。これに刺激を受け、台湾証券取引所(TWSE)がコーポレートガバナンス・ガイドを大幅に強化し、韓国も「バリューアップ指数」の開発に着手するなど、アジア株式市場全般に「資本効率戦争」を誘発した導火線となった。

ChosunBizは今月19日に日本でワタナベ・コウジ上場部長に会い、日経5万時代を切り開いた東京市場改革の具体的な方法論を聞いた。以下はワタナベ・コウジ上場部長との一問一答である。

― 2023年3月に東京証券取引所が示した「資本コストと株価を意識した経営要請」は韓国市場にも相当な波及力を及ぼした。導入の背景は何か。

「実のところ日本は2015年からコーポレートガバナンス・コードを通じて企業の変化を促してきた。しかし2022年に市場区分をプライム・スタンダード・グロースへ全面刷新した後、実態を分析すると大きな問題点が見つかった。企業は社外取締役の選任など制度整備は終えたが、自己資本利益率(ROE)や株価純資産倍率(PBR)といった中核的な価値指標は依然として低かった。形式的な遵守を超え、経営陣が資本コストを意識して資源を配分する実質的な実行段階へ進むべきだという専門家の提言があった」

― 具体的に企業に何を求めたのか。

「企業の視点を投資家の期待と密接に一致させよ、ということだ。単に数字を合わせろという話ではない。経営陣が資本コストと収益性を踏まえて研究開発(R&D)、人的資本、設備投資などに資源を適切に配分し、中長期的な成長基盤を構築せよという要請である。そのため取引所は、取締役会レベルでの現状分析、具体的な計画立案、投資家との建設的な対話を通じた実行と継続的アップデートという3段階プロセスを提示した」

― 特定の財務指標や解決策を一律に強制しなかった。

「すべての上場企業に通用する唯一の正解は存在しないからだ。企業ごとに成長段階、産業構造、財務戦略はすべて異なる。投資が急務の企業もあれば、ポートフォリオ再編が先の企業もある。当方は特定の指標を求める代わりに思考のフレームワークを投げかけた。企業が自らを分析して計画を立て、それを投資家に説明することで、双方が意思疎通できる共通言語(Common Word)を形成するよう誘導したのである」

東京都中央区日本橋にある東京証券取引所。/ ジョ・ウンソ記者

― 自社株買いや配当拡大など短期の還元にのみ偏るとの懸念も出ているが。

「誤解である。自社株買いや配当拡大は短期的な手段にすぎない。投資家が真に期待するのは、資本コストを上回る収益性を持続的に達成し企業体質を改善する経営だ。成長投資が優先であり、その後に余剰キャッシュがあり、自社株買いまたは配当拡大が合理的と判断されるときに還元を選択肢として検討せよ、というのが当方の明確なメッセージだ。実際、経営陣が資本コストと株価を認識して事業ポートフォリオを改善し投資を拡大した事例が増えている点が、今回の改革の実質的成果である」

― 法的制裁がないのに日本企業が積極的に呼応した秘訣は何か。

「複合的な要因が作用した。まず日本特有のメンツを重んじる文化がある。取引所が示した原則中心の『従うか説明するか(Comply or Explain)』という手法は、日本では特に効果を発揮した。同業他社間の比較と圧力が強い状況で、バリューアップに消極的な選択をした場合、その理由を公に説明しなければならないという点自体が大きな負担として働いたためである。

結局、潮流に逆らう『違い』を選ぶコストが高まるなかで、多くの企業が自然に同じ方向へ動くようになった。そこに日本のメディアが企業価値向上の努力を肯定的に照らし、社会的な雰囲気を醸成した。

より根本的には日本経済の構造的変化がある。日本は長いデフレーション局面を脱しインフレーション環境へ移行している。これに伴い成長産業への投資拡大と事業ポートフォリオの構造的転換が不可避となった。企業ももはや現状維持だけでは持ちこたえられない環境に置かれ、自発的に成長戦略を模索せざるを得なくなった。こうした変化が今回の改革を動かした最も重要な原動力であった」

東京証券取引所の企業公開(IPO)記念式が行われるマーケットセンター(Market Center)。/ ジョ・ウンソ記者

― 人的・物的資源が不足する中堅企業はバリューアップ開示への参加が容易ではなかったと思われる。

「そのため、企業が各々の状況に応じて対応できるよう膨大な参考資料の提供に力を入れた。代表的なのが、400人以上の投資家フィードバックを分析して作成した『優良事例集(Good Case Studies)』である。2024年2月に初公開した後、反響が良く同年11月には55件の事例へ拡大し、12月にはスタンダード市場の企業13社を含めた33件の実名事例を追加で公開した。

また、資本コストに対する認識をどのように高めたか、取締役会と経営陣の行動変化をどう引き出したか、資本コストの概念を活用して投資意思決定と資本配分をどう改善したかを扱った深掘り事例6件も示した。

同時に否定的な事例も提示した。『企業と投資家の観点が一致していない事例(Misalignment)』という資料である。これにより企業が何をしてはならないかを明確に示し、上場企業の関心がとりわけ高かった。

あわせてイワナガ・モリユキ(Iwanaga Moriyuki)TSE社長が自ら日本全国を回り、中小・中堅企業の経営陣を対象に説明会を開いて政策の趣旨を伝えた。資本コストの概念すらなじみのない企業のために、無料のオンライン学習資料も常時提供している」

― 安倍内閣から10年以上、政策が一貫して推進され得た理由は何か。

「安倍首相以降、歴代政権のすべてが日本経済の再活性化には民間部門の成長が不可欠だという認識を共有したためである。政府の政策的支援は一貫して続き、これがバリューアップ政策が中断なく推進され得た最も重要な背景だ。

金融庁(JFSA)が資本の流れの大枠を設計し、日本の公的年金(GPIF)は長期投資家としての役割を果たした。そこに取引所は制度とインフラを構築する役割を担った。政府・年金基金・取引所が持続可能な成長という一つの目標の下で整列した『オールジャパン(All Japan)』体制が築かれたことが、日本のバリューアップの力だと考える」

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