「2026年の株式市場は急騰よりも高いボラティリティを伴うボックス圏の推移の中で、業種や企業間の格差が一段と鮮明になる可能性が大きい。投資家にとっては選択と集中、リスク管理が一層重要な年になるはずだ。」
24日にソウル鐘路区のミレアセット資産運用のオフィスで会ったキム・ジョンス調査本部長は、2026年の株式市場を貫くキーワードとして「ボラティリティ」と「差別化」を挙げ、こう語った。
キム本部長は2025年の韓国株式市場について「少数のテック・人工知能(AI)関連の大型株と造船、防衛、原子力発電などが市場を主導した一年だった」と述べた。さらに「産業と企業間の格差が極端に広がり、単に指数に追随する分散投資よりも、徹底して銘柄を選別するアプローチがこれまでになく重要になった」と診断した。
実際、昨年のKOSPI指数は75%以上急騰し、主要国の株式市場の中で最も高い上昇率を記録した。しかし指数の華々しい成績とは裏腹に、すべての投資家が笑顔だったわけではない。キム本部長はこれを「指数と体感景気の乖離」と説明した。
キム本部長は「半導体セクターだけを見ても、いわゆる素材・部品・装置(ソブジャン)銘柄よりサムスン電子やSKハイニックスなどの大型株がラリーを独占した」とし、「大型株が上がれば中小型株が追随すると期待して指数を追う『ベータプレー』をした投資家には通用しない市場だった」と分析した。結局、指数自体は史上最高値を更新したが、銘柄選択によって疎外感も大きかった一年だったとの評価である。
この傾向は2026年の株式市場で一層鮮明になると予測された。キム本部長は「2026年は2025年の延長線上にありつつも、期待より業績をより冷静に見る年になる可能性が高い」とし、「同じテック、同じAI関連株でも実際に利益を創出するかどうかで企業ごとに株価の動きが大きく分かれる」と見通した。
とりわけ昨年KOSPIが75%以上の高騰で4000台に定着しただけに、今年は収益率の目線を下げるべきだとの助言も付け加えた。市場の難易度がそれだけ上がったためだ。
キム本部長は「割安銘柄が多い状況なら、市場に流動性が入るか業況の改善だけでも全般的な上昇を期待できるが、KOSPI4000時代は大半の銘柄の株価が高水準だ」とし、「ここからさらに上がる銘柄を見つけるのははるかに難しくなった」と分析した。
では個人投資家はどのような戦略を取るべきか。キム本部長は「選択と集中」、そして「徹底したリスク管理」を解法として示した。
キム本部長は「12月に入ってもロボット、宇宙など多様な成長テーマが急騰落を繰り返し、ボラティリティが高まる様子を見せた」とし、「今年は中小型株および個別株相場が現れれば、この傾向がさらに深まる可能性がある」と述べた。
キム本部長は「漠然としたテーマよりも、企業の業績と本質的な競争力を基準にアプローチする戦略が有効だ」とし、「『何が流行るか』という曖昧な期待より『誰が最後まで生き残るか』を基準に、クオリティの高い銘柄に集中すべきだ」と助言した。
とりわけ今年は資産配分の重要性がいつにも増して高まる見通しだ。キム本部長は「投資家が最も耐え難いのはFOMO(取り残されることへの恐れ)だ」とし、「韓国株式、米国株式、債券、金など多様な投資分野に資産配分を行い、心理的安定感を確保することが重要だ」と語った。
上場投資信託(ETF)に関心がある投資家なら、アクティブETFにも目を向ける必要があると助言した。
キム本部長は「アクティブETFの場合、特定セクターや銘柄が良ければファンドマネジャーが積極的に比重を増減でき、投資家のポートフォリオ構築に役立ち得る」と述べた。
来年に注目すべきセクターと主導株としては、▲AIインフラを中心とする半導体サプライチェーン全般 ▲電力・熱管理 ▲ソフトウエア・セキュリティ・ITサービス産業を挙げた。
とりわけ半導体大型株については圧倒的な業績見通しを示した。キム本部長は「市場が期待する今年のサムスン電子の予想営業利益は39兆ウォンだが、来年は100兆ウォンを稼ぐと見込まれる。SKハイニックスも来年の営業利益は100兆ウォンを上げると予想され、来年のKOSPI営業利益コンセンサスの半分をこの2社が稼ぐことになる」と強調した。
続いて、AI導入の拡大に伴うソフトウエア・セキュリティ産業の同時成長も見込まれるとした。キム本部長は「政府のKOSDAQ活性化政策と相まって、技術力と業績を兼ね備えた中小型テック企業が再評価される機会が増える」と見通した。
併せて、▲造船 ▲防衛 ▲原子力発電 ▲エンタメ ▲持株会社業種についてもポジティブだと評価した。キム本部長は「造船・防衛・原子力発電は株価が大きく上がった状態ではあるが、売る局面ではないとみる」と説明した。
エンタメ産業については、関税などドナルド・トランプ米国大統領の政策の影響を受ける可能性は低く、中国で現在進む限韓令(韓流制限措置)解除の動きがポジティブな要因だと挙げた。持株会社関連株については「政府が自社株消却の義務化を骨子とする第3次商法改正を推進中であり、この政策に関連して再評価の可能性が高い」と説明した。
ただし今年の株式市場は下半期に向かうほどボラティリティが大きくなる「上高下低」の流れを示す可能性が高い。キム本部長は「サムスン電子とSKハイニックスなどの企業の業績が良好と予想され、また6月に地方選挙があり株価対策が期待される」とし、「米国でも利下げによって流動性が潤沢になる見通しだ」と説明した。
リスクのシグナルは下半期から顕在化する見通しだ。キム本部長は「下半期には利下げの余波でインフレが再び台頭し利上げ論が浮上する可能性があり、11月の米国中間選挙の結果に伴う政策方向転換リスクも残存する」と述べた。