個人延滞債権買取ファンド運用を1年延長し売却制限継続

2020年2月以降に延滞となった債権に対する過度な取り立てを防ぐために設けた「個人延滞債権買い取りファンド」の運用が1年延長される。

金融委員会は31日、「買い取りファンドの運用を終了すると、金融界が保有する対象債権が集中的に売却され、延滞者などの取り立て負担が増加しかねない点などを総合的に勘案した」として、このように明らかにした。

金融当局は協約を改正し、ファンド外の再出発支援基金に加入した金融会社も個人延滞債権を売却できるように許可した。ただし、未加入の金融会社の子会社などを活用した迂回買い取りを遮断するため、「未加入会社の支配を受ける金融会社」は再出発支援基金に加入していても売却可能な対象から除外される。

金融当局は信用回復委員会の迅速債務調整に係る債権売却は自制することにした。債務調整債権の売却時に業態の変更に伴い債務者の信用度が低下し、貸出金利が引き上がるなど、債務者保護に死角地帯が存在するとの指摘を踏まえた決定である。