前夜にマイクロン・テクノロジー(マイクロン)が「アーニングサプライズ」を発表した後、アフターマーケットで株価が8%急騰した。先にオラクルとブロードコムが決算を発表した後に株価が急落したのとは対照的である。専門家はマイクロンの株価が上昇したのは好業績に加え、「投資対効果」(ROI)指標が明確に確認できたためだと分析した。
マイクロンは現地18日朝、2026会計年度第1四半期の売上高が前年同期比56%増の136億4300万ドル(約20兆1670億ウォン)を記録したと発表した。市場予想の129億5000万ドル(約19兆1426億ウォン)を上回った。営業利益はNon-GAAP基準で64億1900万ドル(約9兆4872億ウォン)となり、前年同期比168%増となった。
収益性指標も市場予想を上回った。営業利益率は前年同期比19.5ポイント(P)上昇の47%を記録し、調整後1株当たり利益(EPS)は4.78ドルで市場予想の3.95ドルを上回った。
決算発表直後、マイクロンの株価はアフターマーケットで堅調だった。通常取引は前営業日比6.99ドル(3.01%)安の225.52ドルで引けたが、決算開示後のアフターマーケットでは8%超急騰の243.74ドルで終えた.
これは先に「アーニングサプライズ」を記録しながらも株価が急落したブロードコムとは異なる流れである。ブロードコムは11日(現地時間)、2025会計年度第4四半期の売上高が前年同期比28%増の180億2000万ドル(約26兆6200億ウォン)、純利益は97%増の85億1000万ドル(12兆5769億ウォン)を記録したと明らかにしたが、翌日の通常取引で11.43%急落した。
両社が同じ「アーニングサプライズ」を発表しながらも異なる株価の動きを示したのは、投資家が人工知能(AI)の成長性とともに「投資がいつ収益へ転換するのか」を吟味し始めたためだとの分析が出ている。
ブロードコムは市場予想を上回る決算を発表したにもかかわらず、収益性に対する疑問が浮上した。ホック・タンCEOは決算発表後の説明会で「第1四半期の非AI売上見通しは前年同期比で変動がない」としつつも「急速に成長するAI売上は非AI売上より総利益率が低い」と述べた。投資家はこれを、AI投資拡大にもかかわらずROIの実現時期が後ずれする可能性を示すシグナルと受け止め、株価は下落した。
一方、マイクロンは好業績とともにROIの可視性も示した。サンジャイ・メヘロトラCEOは「マイクロンの全事業部で利益率が意味のある水準に増加した」とし、「2026年度第2四半期も売上と利益率、EPS、キャッシュフローなどが改善し、業績も増加する」と述べた。
同社は2026会計年度第2四半期(2025年12月〜2026年2月)の売上ガイダンスとして183億〜191億ドルを提示し、市場予想(143億8000万ドル)を大きく上回った。EPSもコンセンサス(4.71ドル)のほぼ倍となる8.42ドルを示した。
これについて、サミット・インサイトのキンガイ・チャンアナリストは「人工知能関連の需要はマイクロンの最大の成長ドライバーだ」とし、「これは同社の収益性を改善するだけでなく、AI関連需要に合わせて供給を優先することで非AI製品の収益性向上にも寄与する」と分析した。
一方、オラクルは10日、予想を下回る決算(アーニングショック)を発表したうえ、収益性悪化への不安が重なり株価が10.83%急落した。オラクルは当時、データセンター支出を示す設備投資(CapEx)が前四半期比35億ドル増の120億ドルだと明らかにしたが、これは市場予想の37億ドルを大きく上回る水準である。データセンタープロジェクトの遅延可能性まで取り沙汰され、投資対キャッシュフロー転換の可視性が不足しているとの懸念が高まった。
シンハン投資証券のノ・ドンギル研究員は「オラクルとブロードコムの売上とAI関連需要自体は堅調だったにもかかわらず、大幅な株価調整を経験した」とし、「最近の株式市場の調整はAI需要そのものへの否定というよりも、ROIがいつ現実化するのかというタイムテーブルを改めて点検する過程だ」と分析した。過去には成長と投資規模がバリュエーションを正当化したが、今は投資がいつからキャッシュフローに戻るのかを問う段階に移行したとの説明である。