KB証券は、来年からメモリー半導体サイクルがサーバーと高帯域幅メモリー(HBM)へ拡張し、過去最大級の供給不足を示すと15日に見通しを示した。
キム・ドンウォンKB証券リサーチ本部長は「今年7〜9月期のグローバル半導体売上高は人工知能(AI)とメモリーが成長をけん引し、前期比15%増の318兆ウォンとなり過去最高を記録した」と述べ、「今年のグローバル半導体売上高見通しは前年比24%増の1180兆ウォンで、初めて1000兆ウォンを突破する見通しだ」と語った。
キム本部長は、来年から半導体サイクルが従来のHBM中心からサーバーメモリーとHBMへ拡張し、過去最大級の供給不足につながると見通した。AI推論ワークロードが拡大するなか、クラウド各社のAI応用サービスの拡散でサーバーのデータ処理量が増え、HBMとサーバー向けDRAM、企業向けソリッドステートドライブ(eSSD)の需要が同時に急増しているとの判断である。
AIモデルは学習段階ではHBMが中核だが、AIサービスが商用化され推論段階へ進化する場合、大容量データ処理に向けたサーバー向けDRAM需要も速いペースで増えるとの説明である。
キム本部長は「来年のHBM4価格は製品別の速度と仕様によりHBM3E比で28〜58%のプレミアムが見込まれる」とし、「半導体市場はスーパーサイクルを超えメガサイクル入りが期待される」と述べた。
続けて「特にビッグテック企業を中心とする多様化した特定用途向け半導体(ASIC)の顧客基盤を保有するサムスン電子は、来年のHBM出荷量が前年比3倍に増加する見通しで、HBM市場シェアは今年の16%から来年は35%へと倍以上に拡大する」とし、「グローバル最大のDRAM生産能力を確保しているにもかかわらず、最も低い水準のバリュエーションを記録しており、極端な割安状態の解消局面に入るだろう」と述べた。