米国連邦準備制度理事会が先週、専門家の予想どおりに政策金利を引き下げ、「サンタラリー」への期待が高まっている。しかし年末の株式市場が上昇の原動力を維持できるかどうかは、なお見極めが必要である.
今週(12月15〜19日)は米国の主要経済指標が相次いで発表され、日本銀行(BOJ)の政策金利決定も予定されている。人工知能(AI)バブル論争がくすぶるなか、マイクロンの決算発表にも注目が集まる.
今週も米国の雇用・物価指標の発表とBOJをはじめ主要国中銀の金利決定など大型イベントが相次いで予定されている。ここに「メモリー半導体の風向計」とされるマイクロンの決算発表が重なり、投資家の関心が集まっている.
先週(12月8〜12日)の韓国株式市場は米国の利下げの追い風を受けて反騰に成功した。KOSPI指数は4109.25で始まり、12日に4167.16で引けて1.41%上昇した。同期間にKOSDAQ指数は0.95%上昇し、937台で取引を終えた.
投資家の最大の関心事は、今週も上昇モメンタムが続くかどうかである。政府閉鎖で先送りされていた米国の主要経済指標が今週に集中して発表される。とりわけ16日夜(韓国時間)に公表される11月の非農業部門雇用者数(NFP)は核心変数だ。市場コンセンサスが示す新規雇用5万人水準にとどまるなら、FRBの追加緩和期待に一段と弾みがつく可能性が大きい.
続いて18日には11月の消費者物価指数(CPI)、19日にはFRBが最も好む物価指標である11月の個人消費支出(PCE)物価指数がそれぞれ発表される.
米国の利下げ直後に開かれる主要国中銀の金融政策決定も、市場の変動性を高める見通しだ。未来アセット証券によれば、現在、イングランド銀行(BOE)は利下げ、欧州中央銀行(ECB)は据え置き、日本銀行(BOJ)は利上げがそれぞれ有力なシナリオとされている。BOEとECBは18日、BOJは19日にそれぞれ結果を公表する.
とりわけBOJの金融政策に関心が集まる。BOJは19日に政策金利を決定する予定だが、先立って植田和男総裁がすでに利上げの可能性を示唆している。これにより円の調達コストが上がれば、グローバル市場で資金流出が生じかねないとの「円キャリートレード」解消懸念が浮上している.
ウ・ヘヨンLS証券研究員は「市場はBOJが金利を追加で引き上げる可能性を相当程度織り込んでいるが、金利決定そのものよりも、その後の正常化ペースに対する不確実性が残っている」と述べ、「硬直的な労働市場と長期化する円安、インフレ圧力を考慮すれば、追加利上げの根拠と必要性は十分だ」と語った.
18日には「メモリーの風向計」マイクロンの決算も発表される。マイクロンの業績動向次第では、人工知能(AI)半導体のバリュエーション(企業価値評価)の正当性が再確認されるとの期待が出ている。マイクロンと事業構造が類似するサムスン電子とSKハイニックスの業況を見極める手がかりにもなる見通しだ.
ドナルド・トランプ米大統領の「サプライズ決定」が出るとの見方もある。大信証券リサーチセンターは「政治イベントを重視するドナルド・トランプ米大統領を勘案すれば、クリスマス前後に次期FRB議長を指名する可能性がある」とし、「年末のサンタラリーが訪れるもう一つの理由だ」と説明した.