金融監督院が海外高リスク商品投資家保護策の導入を前に、ボラティリティ拡大局面で個人投資家が海外高リスク商品に投資して過度なリスクを負担しないよう呼びかけた。
金融監督院は15日に海外高リスク商品個人投資家を保護するための事前教育および模擬取引の義務化制度が施行されると14日に明らかにした。
制度施行後は海外デリバティブの場合、最低1時間の事前教育と最低3時間の模擬取引を履修し、海外レバレッジ上場投資商品（ETP）は1時間の事前教育を受けなければならない。
金融監督院によると、個人投資家は海外デリバティブ市場で市場状況と無関係に年平均4490億ウォンの大規模な損失を出している。
2022年に米国株式市場が大幅に下落した当時に4574億ウォンの損失が発生したが、個人投資家は上昇相場であった2023年（-4458億ウォン）、2024年（-3609億ウォン）にも利益を手にできなかった。今年に入っても10日までに3735億ウォンの損失を出した。
海外デリバティブは元本超過損失が発生し得る高リスク商品であり、海外レバレッジETPは短期に大きな損失が生じる可能性がある。またレバレッジETPの場合、上昇相場では超過収益を期待できるが、下落相場では「負の複利効果」により損失が拡大し得る。
海外デリバティブ取引は8割以上が個人投資家で、ボラティリティの高い相場で取引が活発になる傾向がある。特に国内投資家が保有する海外レバレッジETPの規模は2020年以降毎年急増し、10月末に過去最大の19兆4000億ウォンを記録した。
金融監督院関係者は「先物、オプションなど海外デリバティブの場合、マージンコールに応じない、あるいは場中の相場が急変する場合には投資家の同意なしに反対売買が実行されることがある」と述べ、「投資家は想定外の為替変動による損失可能性にも留意すべきだ」と語った。
また金融会社の過度なイベントや広告に惑わされず、商品構造およびリスクを十分に理解したうえで投資する必要があると強調した。
今後金融監督院は海外高リスク商品に関連する証券会社などの投資家保護管理体制について、全般的な実態を継続的に点検する計画である。
金融監督院関係者は「個人の海外高リスク商品投資動向を綿密にモニタリングし、必要時には消費者警報を発令するなど迅速な対応措置を取る」と述べた。