興国証券がエコプロBMについて、2026年のハンガリー工場稼働に伴い欧州の政策環境の変化による恩恵が期待できると9日に分析した。あわせて投資意見「買い(Buy)」を維持し、目標株価を従来の19万円から22万円に引き上げた。前営業日エコプロBMの終値は17万3300ウォンである。
チョン・ジンス興国証券研究員は「欧州の先端産業自立を骨子とする『産業促進法』の発議が間近に迫っていると伝わり、欧州域内のバッテリー、半導体、重要素材など先端産業の生産者の戦略的価値が一段と高まる」と分析した。
さらに「エコプロBMは2026年4~6月期にハンガリー工場の本格的な商業稼働を目標としているとされ、韓国の正極材メーカーの中で初めて欧州での生産拠点化に着手し最大の恩恵が期待される」と付け加えた。
あわせて欧州市場の成長性もポジティブ要因に挙げた。チョン研究員は「欧州は電気自動車(EV)の普及需要基盤に、中国製バッテリーに対する代替需要も加わり、商機が実証された地域だ」とし「エコプロBMの生産性優位という競争力は、現地顧客企業との交渉力の確保にもプラスに働く見通しだ」と述べた。
ただし、米国で販売されるEV需要への懸念により、全体的な正極材販売量は減少するとみた。チョン研究員は「正極材販売量は欧州向け需要が下方安定化している状況にもかかわらず、米国のEV需要懸念によって販売量が前四半期比10.1%減少する」と推定した。
販売量が減少するにもかかわらず、為替とリチウム価格上昇に伴う一時的な非経常益の計上を通じて、黒字基調は維持されると見通した。
チョン研究員が分析したエコプロBMの今年10~12月期の連結ベース売上高は5633億ウォン、営業利益は227億ウォンだ。前年同期比でそれぞれ9.4%、55.1%減少した数値である。