今週（12月1〜5日）は、12月の米連邦準備制度（Fed・FRB）の連邦公開市場委員会（FOMC、12月9〜10日）を前に、ジェローム・パウエル議長の発言と主要経済指標により株式市場が大きく揺れる可能性が高い一週間になる見通しだ.
先週（11月24〜28日）の韓国株式市場は反発のきっかけをつかめず、軟調が続いた。KOSPIは24日に3800台で始まったが4000台の突破に失敗し、28日は3926.59で取引を終えた。これに対しKOSDAQは政府政策の恩恵期待を追い風に900台を回復し、912.67で上昇して取引を終えた.
12月FOMCでの政策金利引き下げの有無に市場の注目が集まっている。まず1日（現地時間）にジェローム・パウエルFRB議長がフーバー研究所の特別講義の討論パネルに出席する予定であり、発言が金利見通しの重要なシグナルになる見通しだ.
シカゴ・マーカンタイル取引所（CME）のフェドウォッチ・ツールでは、12月の0.25%ポイント引き下げ確率が最近80%台まで上昇したが、FRB当局者の最近の発言を総合すると、引き下げの可否をめぐって6対6で意見が拮抗する可能性も指摘されている.
ソ・サンヨン未来アセット証券研究員は「1日に予定されるパウエルFRB議長の発言が重要になる見通しだ」と述べ、「事前討論でFRB当局者が6対6で意見が割れれば、パウエル議長の交渉能力が重要になるためだ」と分析した.
同日、FRBは量的引き締め（QT）を終了する。これにより短期の流動性圧力が和らぎ、市場にとってプラスのシグナルとして作用する見通しだ.
今週の韓国では11月の貿易動向と7〜9月期GDP確定値が発表される。イ・ギョンミン大信証券研究員は「堅調な輸出と経済ファンダメンタルズが確認されれば、最近のウォン安基調の転換と海外投資家の需給に好影響を与える環境が整うと期待される」と説明した.
来週の米国主要経済指標にも関心が集まる。政府機関閉鎖（シャットダウン）の影響で雇用・消費指標の発表が延期されており、実データが公開されれば市場の変動性が一段と高まる可能性が大きい.
1日（現地時間）に11月ISM製造業景況指数が公表され、3日（現地時間）には11月ADP民間雇用者数と11月ISM非製造業景況指数が発表される。5日（現地時間）には9月PCE物価指数が発表される予定だ。このうち11月ADP民間雇用者数と9月PCE物価指数が主要な参考指標として活用される可能性が高いとみられる.
ユ・ミョンガン未来アセット証券研究員は「インフレ上昇は比較的緩やかで、労働市場への懸念は続いており、12月FOMCでの利下げ可能性は高いと判断する」と分析した.
特に11月の公式雇用指標の発表が遅れるなか、ADP民間雇用者数は米国の雇用状況を把握できる代替指標になる見通しだ.
イ・ギョンミン研究員は11月ADP民間雇用者数について「10月（4万2000件）比で鈍化した2万件増が見込まれる」とし、「もし実際の発表値が予想を下回るかマイナスを記録すれば、利下げの根拠が強まる」と説明した.
ナ・ジョンファンNH投資証券研究員も「最近の週間ADP雇用者数減少の流れを踏まえると、緩和的な金融政策スタンスが転換する可能性は低いだろう」と見通した.
一方、韓国株式市場では、国会で商法改正案（3次）と配当所得の分離課税案の議論が続いており、金融持株会社や持株会社関連銘柄への関心を維持する必要がある.