小型モジュール原子炉（SMR）企業ニュースケールパワー（NuScale Power）の日中の株価変動を2倍で追随する上場投資信託（ETF）「SMU」が5対1の株式併合を実施する。レバレッジ型ETFの株式併合は通常、株価が過度に下落して売買単位が小さくなった状況で株価を正常化するための技術的措置として行われるため、併合前後の短期的な価格変動性拡大に投資家の注意が必要となりそうだ。
25日金融投資業界によると、「Tradrニュースケールパワーデイリー2倍」ETF（SMU）は翌月2日に5対1の株式併合を実施する。今回の併合が完了すると既存の5株は1株にまとめられ、1株当たり価格は従来の5倍水準に調整される。併合後に1株未満で残る株式は現金で口座に支払われる。
SMUは海外株式の個人投資家の間で大きな人気を集めた。韓国預託決済院によると直近1カ月（10月22日〜11月21日）の国内投資家のSMU純買越額は1億0625万ドル（約1561億ウォン）で海外株式の純買越22位となった。
しかしSMUの株価は10月の高値（46.9ドル）の10分の1水準である4ドル台にとどまっている。ニュースケールパワー（SMR）の第3四半期の不振な業績と小型原発の商業化遅延への懸念で株価が急落し、これを2倍で追随するSMUの下落幅も大きくなった。この日基準でNAVER Pay「内資産」サービスと連動した投資家4706人の平均評価収益率は-74.28%だ。
株式併合は複数の株式を1株にまとめて1株当たり価格を引き上げる効果がある。特に株価が低いと流動性供給者（LP）が気配値をきめ細かく提示しにくくスプレッドが広がる。この場合、投資家は望む価格で売買しにくくなる。
専門家は併合が企業価値や原資産自体を変えるものではないと強調する。株式併合は低下した株価を引き上げたり上場廃止を避けるための技術的措置として活用されるためだ。
ある資産運用会社関係者は「レバレッジETFは長期の下落局面で『負の複利効果』により損失が加速し株価が急速に下落するため、株式併合を反復的に断行せざるを得ない構造だ」と述べた。
実際、ナスダック100指数の日々の下落率3倍に連動する「SQQQ」は、株価が10ドル付近まで落ちるたびに株式併合を繰り返してきた。
ある証券業界関係者は「株式併合後に1株当たり価格が急騰した錯覚を生むことはあるが、根本的な価値に変化はない」とし「むしろ高くなった株価が分割買い（いわゆるナンピン）戦略に制約が生じる可能性がある」と述べた。